
飛び出す絵本(とびだすえほん)は、本を開くと幾何的な折り畳み構造物と、これに描かれた絵が飛び出すようになっている絵本のことである。仕掛け絵本(しかけえほん)とも。
こういった折り畳み構造物による「飛び出し」は、バースデーカードやクリスマスカードにも応用したものが見られる。
飛び出す絵本は、各ページに折り畳まれた紙などから成る薄い構造物が挟まれており、ページを開くことでそれらが立体的にせり出してくる仕掛けをもった絵本である。各ページは立体の構造物を支える必要から板紙ないし厚紙が利用されるが、メッセージカードの類では頻繁に開くことを前提としないため、画用紙などのより薄く軽い紙も使われる。
挟まれている構造物は蛇腹など折り畳まれた状態で各ページに挟まれているが、これが「ページを開く」という動作で左右に引っ張られる過程で、これを開いた者の面前にせり出してくるのである。また飛び出す絵本の類型としては、動く絵本などページの一部にあるつまみを操作することでページの一部が引っ張り出せたり、または袋状になった部分に空いた穴から下の絵がのぞいて見える範囲が移動するなどの工夫が凝らされているものも見られる。
こういった絵本に選ばれる題材としては、不思議の国のアリスやシンデレラなど有名な話や、オリジナルのストーリー、図鑑的なものなど題材は様々である。
19世紀にはローター・メッゲンドルファー (Lothar Meggendorfer)、アーネスト・ニスター ( Ernest Nister) らが黄金期を作った。現在活躍中の作家にはヤン・ピエンコフスキー (Jan Pienkowski)、ロバート・サブダ (Robert Sabuda) らがいる。
日本での飛び出す絵本の刊行点数が多い出版社に大日本絵画がある。
飛び出す絵本の製作では、絵本作家が一人で作り上げる場合もあるが、こういった仕掛けを考案する専門のデザイナーもいることが大日本絵図のウェブサイトなどからうかがえる。こうして作られた原稿は、一般の書籍と同様に印刷される訳だが、その後に仕掛け部分をプレス加工で打ち抜き、これを手作業の流れ作業で各ページに接着し組み立てするなど、独特の工程を経て製品として完成する。
なお、こういった組み立て工程では各ページ毎の担当者がおり、そこではベルトコンベアは利用されていない模様である。各ページに取り付ける部品も手作業で組み立てられている。
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